[2016年2月12日19時34分更新]

第117回「ニュージーランド産白毛馬のこと。前編」

以前に書いたニュージーランドのセールで日本のバイヤーの方が白毛馬を落札した話題(http://guw.nikkansports.com/?p=1405&type=free)。白毛にほとんど無関心だった自分ですが、このニュースにはかなりビビッときまして…。今朝(12日付)の日刊スポーツ紙面では、その白毛馬が日本でデビューする可能性が出ていることを報じました(http://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=1603530&year=2016&month=2&day=12)が、紙面で掲載しきれなかった高樽秀夫氏ディアレストクラブ代表)の話をこちらで紹介したいと思います。ものすごい熱意、ワクワク、ドキドキ感…、伝えたいと思います。

12日の日刊スポーツ紙面

12日の日刊スポーツ紙面

――セールで大きな話題となった白毛馬の落札。海外では大きく報じられていました。競り落としたときの心境はどのようなものでしたか?
高樽氏 落札できたときはうれしかったし、すごいことになったと思っています。この馬のためにニュージーランドへ行ったのでホッとしました。以前にうち(ディアレストクラブ)で働いていた人がニュージーランドにいたことも現地では助かりました。落札した後はテレビカメラに囲まれて、1時間、2時間…、メディアからの取材攻めでした。それだけすごい馬なんだなと思っています。他にもいろいろな馬がいたけど、この馬は本当にアイドルなんですよね。
ジオペラハウスの14(写真は高樽秀夫氏提供)

ジオペラハウスの14(写真は高樽秀夫氏提供)

――インターネットの映像で少しだけ現場の様子が映っていましたが、会場の雰囲気はどうでしたか?
高樽氏 競り落とした後、会場のソフトクリーム屋のおばさんには「この子を日本に持って行っちゃうのか!」って言われるし、夜は食事に行った中華料理屋さんで居合わせた人たちがみんな、この馬の写真を携帯電話の待ち受けにしているんです。この子の馬房の前にいて、離れない男の子がいたんです。僕がたてがみをあげたら「宝物にする」と言って喜んでくれて…、生まれたときからアイドルなんですね。女性はみんなカメラを向けていて、この馬がパドックに出てくればセール会場にいた人がすべてパドックに移動してしまうような…、異様な雰囲気でしたよ。

ジオペラハウスの14と高樽氏(中央)、関係者(写真は高樽秀夫氏提供)

ジオペラハウスの14と高樽氏(中央)、関係者(写真は高樽秀夫氏提供)

 ――ハイシャパラル産駒の白毛馬。母系がすごいですね。近親にマイトアンドパワーの名前があって、もちろん、南半球での実績は素晴らしい母系なんですけど、他にも日本生まれのディープインパクト産駒バロッチ、その全妹で仏1000ギニーを制したビューティーパーラーの名前まであります。繁殖としての期待も大きい?
高樽氏 競走馬としての期待もありますし、自分のなかでは生産者という意識でもこの馬を見ています。繁殖牝馬として期待に応えてくれるのではないかな、と。サンデーサイレンスの血が入っていないですし、父ハイシャパラルだけでなく、母の父もザビールでその血が入っていますから、しっかりした血統です。できれば、将来的にはこの馬にディープインパクトをつけて、ディープインパクト産駒の白毛を作りたいと思っているんです。

昨年のUAEダービーに挑んだディアドムスと高樽秀夫氏(中央)

昨年のUAEダービーに挑んだディアドムスと高樽秀夫氏(中央)

 ――現地ではニュージーランドで走らせてから日本で繁殖入りと報道されていますが?
高樽氏 ニュージーランドで走らせるという風に報道されていますが、それは確かじゃなくて、今はまだどうしようか流動的です。日本でのデビューも検討しています。間違いなく1200メートルのような短距離が向いている馬じゃないですからね。昨年のメルボルンCを勝ったオーストラリアの調教師で今、リーディングのダレン(ウィアー師)の厩舎も見学してきましたから、「彼のところに預けるのかな」とか、ニュージーランドのトップトレーナーも管理したいと言ってくれたので「どうしようかな」とか、ただ、ニュージーランドの競馬が合うのかどうか。それとも日本に持ってくるのか。自分の手元で育てたい、走らせたいという気持ちもあります。
(続く)
【木南 友輔】